2011年1月24日月曜日

ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階


ビジョナリー・カンパニー3を現在読んでいる。
本編部分はほぼ読み終わり、付録の個別検証部分を読んでいる最中だ。

この本の面白さは、衰退する企業がどのような行動を経て最終段階を迎えたか。
または、最終段階を迎える前に回復を辿ることが出来たのか、その検証にある。

検証に出てくるのは、米優良企業が多く見聞きしたことがある企業名も多い。
逆に消えてしまっている企業もある。
米国と日本の状況は多少違いがあるが、本質の部分は大きな違い。

特に、第3段階 リスクと問題の否認が非常に参考になる。

ビジョナリー・カンパニーシリーズは、元々成功企業の軌跡辿りながら成功の関連性を調べた書物。本書の前作には、サブプライム問題で巨額の損失を抱え、最終的に政府管轄になった「ファニーメイ」の話も登場する。ファニーメイに関しては「飛躍の法則」で登場しながら、数年後には公的資金を注入された「破綻企業」になってしまっている。

私もサクセスストーリー的な書籍の方が好きだ。やはり、わくわくする感覚が気持ちがいい。それに、自分自身も高揚してくる。しかし、売れないこともあるのだろうが、失敗や衰退を取り上げた書籍は非常に少ない。

ビジョナリー・カンパニー3を読みながら、ふと頭に浮かんだ日本企業が「ソニー」
ソニーは、80年代から90年代にかけて私たちの使う放送機器で圧倒的なシェアーを誇っていた。特に放送用VTR市場は独占に近い形を長く続けてきた。それと今や見ることも少なくなったブラウン管「トリニトロン」でも放送業界の中でも確固たるポジションを築いていた。
もちろん「ウォークマン」「VAIO」など、コンシューマー向け製品でも優位なポジションが続いていた。

しかし、今や見る影もない...

シェアーが高かった時期、ソニーは非常に「傲慢」な印象が個人的にはある。
ソニー製品を使いたければ、私たちにした従いなさい的な感じが非常にあった。
決して言葉で聞いたわけでもないが、出してくる製品やその後の対応が「ソニー的」(ある意味傲慢)に受け取られた感じだ。90年代半ば、米国シリコンバレー系のメーカーは、既にビデオ編集などをコンピューターベースで編集するシステムを製品化していた。圧倒的有利なソニーは、ビデオテープを軸とした編集から抜け出すことが出来なかった。
まるで、ソニーのウォークマンがAppleのiPodに変わっていったように、プロの映像編集はソニーの製品は競争力を失い、現在は魅力ある物は少なくなっている。

ソニーに関しては、液晶に早く移行できなかったためサムスンに道を譲り、プレステで成功を収めながらWiiにあっさりトップの座を奪われ、デザインだけが勝負のVAIOはHPやDellに奪われ、携帯、電子書籍でもAppleやAmazonに先を越されてしまっている。

この本を読むと、ソニーだけでなくいろいろな企業の名前が頭を過ぎる。
自分の足元を見るなら、自分の会社にも当てはめてもいいのではないだろうか。


shinichiro beck Web Developer